大丈夫な日記

41で事実婚、42と43で出産、なんとかフルタイム勤務中。

「蜜入りりんご」の真実

ショッキング?なタイトルですが、

おそらく世間の99%の人が知らないことを

りんご農家の娘として書いてみます。

 

ちまたでは「蜜入り」りんごは美味しいと

言われていますが、

そもそも、あの蜜(りんご、特にふじに

多く現れる、種の周りが透けたような色に

なる現象)と、りんご自体の糖度は、

全く関係ありません。

 

じゃあ何?と言うと、

あれは、単なる「完熟のサイン」です。

ましてや、蜜の部分は

ぜんぜん甘くありません。

(じっくり味わってみてください〜)

 

つまり、

もともと100のポテンシャル(可能性)を

持っている

美味しく育てられたりんごは、

蜜入りになると(完熟すると)

100の味がしますが、

蜜入り前でも(完熟前でも)

90の味はする。

 

一方、70のポテンシャルしかないりんごは、

たとえ、蜜入りになっても(完熟しても)

70の味しかしないわけです。

 

世間にはこれを逆手に取って

「蜜入りふじ!最高の味!」などと銘打ち、

高価なりんごを売っている

あくどい方もおいでです。

でも、高いお金を払って買ったそれは

70の味しかしなかったりする。

が、蜜も入っているし、美味しいような

気がしちゃうわけです。

 

ちなみに、完熟したりんごも

今ごろになると

だんだん、蜜が消えてきます。

(見た目に見えなくなります)

農家の娘としては、寂しいような、

でも春がちょっぴり近づいてきたような、

ビミョーな気持ちがします。

 

そんなこんなで、

今回は趣向を変えて

豆知識?として、

蜜入りりんごの話を書いてみました。